2021年3月23日、HSFプロジェクトチームは、「『誰も取り残されない宮城』に向けて何をすべきか」をテーマとするシンポジウムを、仙台国際センターの会場とオンラインで同時に開催しました。
最初に、高須理事長、川村研究員(中部大学)、石本理事(ウイメンズアイ代表理事)が、「宮城県の人間の安全保障指標」を発表しました。「宮城県の人間の安全保障指標」は、「命」「生活」「尊厳」の3分野の99指標を用いて、宮城県内の35自治体ごとに「誰も取り残さない社会」を作るために優先的に取り組むべき課題を可視化するために作成された指標です。既存の各種データやビッグデータを活用したほか、みやぎ生協の多大なるご協力を得て、県民のアンケート調査を実施し、主観的評価を比較しました。
算出された県内各市町村の人間の安全保障指数の「総合指数」では、富谷市、利府町、大和町、大衡村、仙台市が上位となる一方、涌谷町、村田町、山元町、大崎市、美里町が下位に位置づけられました。ただし、総合指数を構成する「命指数」、「生活指数」、「尊厳指数」ではそれぞれ大きく順位が異なります(詳しくは下の資料をご参照ください)。
ランキング第1位となった富谷市の若生市長には、高須理事長から認定状をお渡しし、ご挨拶をいただきました。
次いで、南三陸町の佐藤町長から、東日本大震災からの復興とその先にある持続可能なまちづくりへの挑戦について、「誰も取り残さない」という観点から南三陸町の取り組みをお話いただきました。
FSC、ASCなどまさにSDGsの具体的な事例が参考になった、なによりも人が大事なんだという町長の話に感動した等の声が会場から聞かれました。
後半のラウンドテーブルでは、峯陽一理事(同志社大学)の司会で、小林純子・チャイルドライン宮城代表理事、天童睦子・宮城学院女子大学教授、山﨑理事(東北文化学園大学)から、宮城県の人間の安全保障指標を踏まえ、それぞれ、こども、女性、被災者いう視点から、お話しいただきました。
HSFプロジェクトチームは、宮城県の人間の安全保障指標をふまえ、以下の提言を行ないました。今後、フォローアップを積極的に進める予定ですので、ご賛同いただける方のご支援・ご協力をお願いいたしします。